株式会社カチッとデザインの入社式の日、俺こと佐藤剛は期待と緊張を胸に会場へ向かっていた。
服飾メーカーとして名を知られる会社に採用され、事前研修にも参加してきた。決して有名大学を出たわけではない。だが、服作りに対する情熱だけは誰にも負けないつもりだった。
しかし、入社式が始まった瞬間、俺の未来は社長の一言で大きく変わることになる。
「それでは、新卒七名の入社式を始めます」
その言葉に、俺は違和感を覚えた。
「社長、新卒は八名ではありませんか?」
社員の指摘に、田中ゆかり社長は淡々と答えた。
「ええ。でも、一人だけ例外がいるようですね」
そして、冷たい視線が俺へ向けられた。
「うちの会社は学歴も実力の一部です。偏差値だけがすべてではありませんが、学ぶ環境は大切ですよね」
誰に向けた言葉なのかは明らかだった。
俺はまだ自己紹介すらしていない。それなのに、学歴だけで判断され、存在そのものを否定されていた。
「それって、俺のことですか?」
そう尋ねると、社長はためらうことなく言った。
「自覚はあるのね。あなたのような人材は、会社の価値を下げるだけです。
帰っていただけますか?」
あまりにも早すぎる判断だった。
俺は採用通知を受け取り、研修も真面目にこなしてきた。それでも、社長は俺の能力を見ることすらしなかった。
「分かりました。それでは入社を辞退します」
こうして俺は、入社式当日に会社を去った。
その後、向かったのは以前アルバイトをしていた小さな仕立屋「スッキリテーラー」だった。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=v-Jmf7dBiAU,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]