マンション管理会社に勤める私は、長年この仕事を続ける中で、数え切れないほどの部屋を見てきた。
人が暮らしていた部屋には、それぞれの人生の跡が残っている。幸せな家庭の記憶もあれば、誰にも知られず消えていった人の気配が残る部屋もある。
今回話すのは、そんな中でも決して忘れることのできない「四〇一号室」にまつわる出来事だ。
私の勤める会社は、古い中古マンションや競売物件を買い取り、管理している。
そのため、一般的な物件よりも訳ありの部屋に出会うことが多かった。
三年前、ある築二十五年ほどの小さなマンションを管理することになった。
単身者向けのワンルームマンションで、前の所有者は金銭的に行き詰まり、ほとんど夜逃げ同然の状態だった。そのため、契約書や家賃記録なども不完全だった。
調査を進めると、意外にも入居状況は悪くなかった。空室は三部屋だけ。
その中で、なぜか長期間空いたままになっている部屋があった。
それが四〇一号室だった。
角部屋で日当たりも良く、本来なら人気が出てもおかしくない部屋だった。それなのに、何年も入居者が決まらない。
私は不思議に思い、室内確認へ向かった。
他の空室はすでにリフォームされていたが、四〇一号室だけは以前の住人が暮らしていた状態のままだった。
玄関を開けると、小さなキッチン。その奥にワンルームの部屋が広がっている。家具やテレビ、押し入れの布団、小物類がそのまま残されていた。
片付けにはかなり費用がかかりそうだと思いながら、荷物を確認していた時だった。
突然、誰かに見られているような感覚に襲われた。
私は霊感など全くない。しかし、その部屋だけは明らかに空気が違っていた。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=QHpMerO4zKE,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]