仕事から帰宅すると、管理会社から大きな封書が届いていた。
契約更新のお知らせだと思い、その場で開封した。
しかし、最初に目へ入ったのは「退去のお願い」という文字だった。
書面によると、この建物は1996年9月11日に新築され、築30年を迎えるという。
これまで修繕や維持管理を行ってきたものの、安全な住環境を維持するには大規模な耐震改修などが必要になる。
費用面を含めて検討した結果、建物を取り壊すことになったと記載されていた。
退去期限は2027年3月26日。
突然届いた1通の封書で、半年後には今の部屋を出なければならないと知らされた。
私はすぐに管理会社へ電話した。
「何かの間違いではありませんか?」
「建物の解体が決定しましたので、全入居者様へ通知しています」
「事前の説明会はなかったですよね?」
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