俺の名前は次郎、35歳。小さな町工場「エスケー工業」の社長をしている。
社長と聞けば、大きな会社を経営している人物を想像するかもしれない。しかし、俺の会社の従業員は十数人ほど。俺自身も現場に出て機械を動かし、社員と一緒に汗を流す毎日だった。
それでも、俺には誇りがあった。
エスケー工業は規模こそ小さいが、社員を大切にする会社だ。
サービス残業は一切認めない。有給休暇を取りたいと言われれば快く送り出す。そして給料も、大企業に負けない水準を維持してきた。
「この会社に入って本当に良かったです」
新人社員がそう言ってくれるたびに、俺は社長になってよかったと心から感じていた。
そんな俺の会社を30年間支えてくれた最大の取引先が、GA電工だった。
父の代から続く長い付き合い。昔の社長同士も親しく、俺にとってGA電工は単なる取引先ではなく、共に歩んできた存在だった。
しかし、数年前に社長の座を息子の浩司さんが継いでから、状況は大きく変わった。
浩司さんは徹底した利益優先主義の経営者だった。
「次の契約だが、今までの金額から2割下げてくれ」
突然そう告げられた時、俺は耳を疑った。
「それでは利益がほとんど残りません。もう少し考えていただけませんか?」
そうお願いしても、浩司さんは冷たく言い放った。
「これはお願いじゃない。命令だ。嫌なら別の会社を探す。困るのはお前のところだろ?」
悔しかった。
しかし、GA電工との取引を失えば会社は立ち行かない。俺は社員を守るため、苦渋の決断をした。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=eajjuHBsvRE,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]