あの日、私は初孫に会うために息子宅を訪れた。
玄関を入った瞬間、孫の笑顔に癒され、胸の奥がじんわり温かくなる。生まれてまだ数か月の小さな手足に触れるたび、時間の流れの速さを感じた。
ところが、リビングの奥に置かれた家具を見た夫の顔が一変した。普段の穏やかな表情は消え、眉間に深い皺が刻まれていた。
私はその険しい顔を見て、胸がざわついた。何か重大なことを見てしまったのだと直感した。
夫は言葉を発さず、そのまま無言で車に駆け込む。私は慌てて後を追いかけた。
「何があったの!?」
私の声に、彼はようやく口を開く。
「心の準備をしてくれ…」
その言葉だけで、私はさらに緊張した。何があったのか、想像するだけで心臓が高鳴る。
車内で夫が深呼吸を一つしてから、ゆっくり話し始めた。
「息子の部屋…あの家具、配置が全く変わっていて、まるで別の人の部屋のようだった。」
私は一瞬、何を言っているのかわからなかった。家具の配置?なぜそれでそんな険しい表情になるのか。しかし、夫の表情を見ると、それがただの細かい変更ではないことがわかった。
「そして、写真や子ども用品が以前とは全く違う場所に整理されていて、少し驚いてしまった。
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