「年金が月に三十万円もあれば、老後は安泰だ」
私はずっと、そう信じて疑わなかった。
七十五歳になった今も、その考えは正しいはずだと思っていた。
夫・正一と私は、地方都市の静かな住宅街で慎ましく暮らしている。
正一は定年まで真面目に働き、私は専業主婦として家庭を支えてきた。
二人合わせた年金は月三十万円。
周囲からも「それだけあれば十分でしょう」と言われていた。
だが、現実はまったく違っていた。
ある日、私は家計簿を見つめながら、手が止まった。
食費、光熱費、固定資産税、医療費、介護保険料。
どれも削れるものではない。
それでも、毎月わずかずつ貯金が減っている。
「おかしいわね……」
そう呟いた私に、正一は苦笑いを浮かべた。
「年金は増えないのに、出ていくお金だけが増えてるんだ」
最大の誤算は医療費だった。
正一は数年前から高血圧と糖尿病を抱え、私は膝と腰を悪くした。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=8a7y_0DJMW0,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]