田中友梨は22歳の女子学生で、普通の大学生とは異なり、通信制大学に通っている。その理由は、日中に働きながら病気の母親を養わなければならなかったからだ。昼間は看病と家計を支えるため働き、夜は大学に通う彼女にとって、今日は特別な一日。だが、彼女が迎えるその瞬間、予想もしない出来事が待ち受けていた。第一志望の大手食品会社の採用面接がある日だ。
面接のためにリクルートスーツを着込み、髪を後ろでまとめ、薄いメイクを施して家を出る友梨。母親に「行ってくるね、お昼は冷蔵庫に入っているから温めてね。頑張ってね」と告げ、心の中で「絶対に合格したい」と決意していた。面接の時間は午前10時からで、まだ余裕を持って出発した友梨。駅までは歩いて15分程、家から3駅先の面接会場には、十分に間に合うだろうと考えていた。
電車に乗り込み、目的地の駅に到着。駅前の公園では、太極拳をするお年寄りや子供たちが水遊びをしている光景が広がっている。
その公園を通り過ぎようとすると、前方から元気にジョギングしているおばあさんが現れた。年齢は65歳を超えていると思われるが、動きはとてもきびきびしていて、若い頃から運動をしていたのだろうと感じさせた。背筋をピンと伸ばし、引き締まった体を見ると、思わず自分と比較して「こんな風になりたい」と思う友梨。
そのおばあさんが友梨に微笑んで挨拶をしてきた。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=iZoMZv-SNzw,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]