25歳、胃がんステージⅣ。
それでも今日は、誕生日です。
「まだ若いのに」「かわいそう」
たぶん、そう思う人が多いと思います。
私自身も、何度もそう思いました。
25歳で、がん。
しかも胃がんの末期。
正直に言います。
最初に告げられた時、頭が真っ白になりました。
ドラマみたいに泣き崩れる余裕もなくて、
ただ「え? 私が?」と、何度も同じ言葉が頭の中を回っていました。
治療は、きれいごとじゃありません。
吐き気、だるさ、食べられない苦しさ。
夜中に一人で天井を見つめながら、
「今日も生きてる」
それだけで精一杯の日もあります。
体が思うように動かない日が続くと、
気持ちまで置いていかれます。
だから最近は、Instagramもほとんど開けませんでした。
誰かの「普通の毎日」を見るのが、つらかったから。
それでも今日、久しぶりにスマホを開きました。
たくさんのコメント、メッセージ。
「誕生日おめでとう」
「応援しています」
その一つ一つが、胸に沁みました。
すぐには全部返せません。
体調と相談しながら、少しずつになります。
それでも、ちゃんと受け取っています。
本当に、ありがとうございます。
秋が来ました。
昔から、秋が一番好きでした。
風の匂い、色づく木々、少し冷たい空気。
もし体が許すなら、
外に出て、風を感じたい。
木を見て、空を見て、
「生きている」という実感を、ちゃんと味わいたい。
未来のことは、正直わかりません。
でも私は、
笑うことをやめたくない。
期待することをやめたくない。
そして、今ある一日一日を、雑に扱いたくない。
今日は、私の誕生日です。
だから言わせてください。
お誕生日、おめでとう。
そして、同じように病気と向き合いながら、
必死に生きているすべての人へ。
私たちは、ひとりじゃない。
きっと、一緒に、ここを乗り越えていく。