「桃貴弘さんって、本当に素敵な人よね」
そう言って笑う春子さんの表情には、罪悪感など一切なかった。
私はその言葉を聞いた瞬間、胸の奥が冷たくなるのを感じた。
春子さんは、私の夫・高広と関係を持っていたママ友だった。
普通なら、隠そうとするものだと思う。
家庭がある人同士なら、なおさらだ。
しかし春子さんは違った。
「いろいろなことをしてもらったの。
彼、本当に優しいのよ」
まるで自慢話をするように、彼女は私に話し続けた。
「私の旦那と浮気するなら、もう少し隠そうとしてくれませんか?」
そう伝えると、春子さんは不思議そうな顔をした。
「どうして? 愛し合っていることを隠す必要なんてないじゃない」
その言葉に、私は言葉を失った。
愛という言葉を使えば、何をしても許されると思っている。
そんな春子さんの考え方に、私は強い違和感を覚えた。
「あなたも高広も既婚者ですよね。学生時代の恋愛とは違うんです」
そう言うと、春子さんは軽く笑った。
「恋愛なんて、昔から火遊びみたいなものじゃない? 私は今まで何人もの男性と付き合ってきたけど、旦那は何も言わなかったわ」
「高広さん以外にも浮気していたということですか?」
「何人もね。でも、やっと本当に好きな人を見つけたの。それが高広さん」
彼女は自信満々だった。
まるで自分たちの関係が運命で結ばれたものだと信じているようだった。
しかし、私は高広をすぐには疑い切れなかった。
高広は何度聞いても否定していたからだ。
「浮気なんてするわけないだろう」
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=3E63GqY3uc8,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]