陣痛が十五分間隔になった時、私は登録していた陣痛タクシーを呼んだ。
夫の俊也は出張中。
予定日は翌日だったが、初産の不安で胸がざわついていた。
その時、玄関のチャイムが鳴った。
「タクシーなんて帰らせたわ。私が送ってあげる」
立っていたのは義母だった。
今年に入って三回も鍵をなくし、先月も車をガードレールに擦った人に、命を預けたくなかった。
それでも義母は譲らなかった。
「うちの大事な初孫よ。おばあちゃんが病院まで連れて行ったって言いたいじゃない」
私は痛みの波に耐えながら、仕方なく車に乗った。
けれど十五分後、車内の空気が一変した。
「赤ちゃん、女の子です」
私がそう言った瞬間、義母の顔から笑みが消えた。
「女? 跡継ぎじゃないの?」
次の交差点で車は乱暴に止まった。
義母は後部座席のドアを開け、陣痛で動けない私の腕をつかんだ。
「甘えず自力で行きなさい。
女しか産めない嫁なんて必要ないわ」
私は路肩に引きずり下ろされた。
さらに、倒れ込んだ私のお腹へ義母の足が当たった。
痛みと恐怖で息が詰まった。
けれど私は、車に乗った瞬間からスマホの録音を回していた。
幸運にも数分後、通りかかったタクシーが止まってくれた。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=saGqU8FbHIg,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]