指定席の車両に乗り込んだ瞬間、私は一瞬、自分の目を疑った。
そこは、私が事前にきちんと買っておいた窓側の席だった。
新幹線に乗る前から、少しだけ楽しみにしていた席だ。
長い移動になるし、せっかくなら外の景色でも眺めながら、ゆっくり過ごしたかった。
だからわざわざ窓側を選んで、時間も確認して、何度も座席番号を見直してから予約した。
なのに、その席には見知らぬ子どもが当たり前のように座っていた。
最初は、単なる間違いだと思った。
子どもが番号を見間違えたのかもしれない。
親が勘違いして座らせてしまっただけかもしれない。
そう思ったから、できるだけ穏やかな声で、隣にいた親らしき人に声をかけた。
「あの、すみません。ここ、私の席なんですが」
すると母親は、悪びれる様子もなくこちらを見た。
そして、まるで最初からそうなる予定だったかのように言った。
「子どもに景色を見せたいので、席を譲ってもらえませんか?」
私は一瞬、言葉に詰まった。
お願いされているようで、実際にはもう子どもを座らせている。
順番がおかしい。
普通は、まず聞くものじゃないのか。
座る前に「お願いできますか」と尋ねるのが筋じゃないのか。
しかも、そこは自由席ではない。
誰かが早い者勝ちで座る場所でもない。
私は事前にお金を払って、窓側を指定して買っていた。
だから、静かに言った。
「すみません。ここは私が買った席なので」
すると父親の表情が一気に変わった。
さっきまで黙っていたのに、急に不機嫌そうな顔になり、声を荒げてきた。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=nt6sBc_2KR8,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]