「やられた……」
箱を開けた瞬間、私はそう思いました。
メルカリで購入した1つのマキタバッテリー。
値段は16000円。
決して安い買い物ではありませんでした。
仕事で使う工具だから、安心して使えるものが欲しかった。
出品ページには、それらしい説明が書かれていました。
「マキタ純正バッテリー」
写真も綺麗。
外観も新品のように見える。
私は疑うことなく購入しました。
数日後、商品が届きました。
封を開けた瞬間、正直テンションが上がりました。
「綺麗だな」
傷も少ない。
見た目だけなら新品同様。
でも、手に取った瞬間でした。
「あれ?」
何かがおかしい。
長年マキタ製品を使ってきたからこそ分かる小さな違和感。
ラベルの質感。
文字の印刷。
本体の作り。
細かい部分が、本物とは少し違っていました。
私は家にある古いバッテリーを取り出しました。
こちらは何年も使い込んだもの。
傷もある。
汚れもある。
見た目だけなら、新しく届いた商品の方が圧倒的に綺麗です。
でも、並べた瞬間に違いが見えました。
「……これ、本物じゃない」
古い方のバッテリーには、長年使ったからこその本物の質感がありました。
一方、綺麗な方には不自然な部分がありました。
まるで本物を真似して作ったような違和感。
外見だけでは分からない人も多いと思います。
実際、私も写真だけを見た時は気づきませんでした。
でも、工具を毎日のように使っている人間には分かる。
細かい部分の違いです。
一番腹が立ったのは、単純に偽物だったことだけではありません。
16000円という金額を払ったこと。
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