入院中、私は毎日義父からの面会要求にうんざりしていた。舅(お義父さん)は何度も電話してきて、「面会に来い」としつこく言ってきた。入院していることはわかっているものの、正直なところ、私はあまり気が進まなかった。しかし、家族としての義務もあると思い、何度かお見舞いに行った。
ところが、舅は毎回、私のことに対して不満を言うことが多かった。
私が何かを聞くと、いつも答えが曖昧だったり、私が必要なサポートをしても感謝の気持ちを示さなかったりと、私に対する態度が冷たかった。それでも、面倒を見なければならないのは家族の義務だと思っていたので、我慢していた。
しかし、ある日、また舅から電話がかかってきた。
「毎日来いって言ってるだろ!それに、娘も一緒に連れてきてくれ!」
舅の声は苛立っていた。私は少し驚きながらも、電話越しに答えた。
「お義父さん、娘って、どこにいるんですか?」と、わざと冷たく言った。
「え?」舅は驚いた様子で返答した。「娘って、あの子のことだろ?お前の子だよ!」
私は少し笑いながら言った。「あれが義兄嫁(義兄の奥さん)ですよ。私は…」と、そこで一息ついた。
「私はあなたの嫁、○○(私の名前)です」と、改めて告げた。
舅はその瞬間、しばらく言葉を失った。しばらく沈黙が続いた後、舅がやっと口を開いた。「あ…え?お前がそうだったのか?じゃあ、あれは…?」と、舅は混乱した様子で言った。
私はその瞬間に心の中で少し笑った。舅は、私と義兄嫁の顔を全く区別できていなかったのだ。実際、私と義兄嫁は似ているところもあるが、全く別人であることは明白だった。しかし、舅は長年の時間で、すっかり物事を曖昧にしてしまっていたのだろう。
「お義父さん、もう少し自分の家族のことをしっかり覚えておいてくださいね。」と、私は少し冷ややかに言った。
その後、舅は再び「すまん、間違えた」と言ったものの、私はもう何も言わなかった。その日から、舅の態度も少しだけ変わったように感じた。
その後、私はしばらく義父の面会に行かなくなった。彼が少しでも自分の家族をきちんと覚えてくれれば、もう少し気楽に付き合えるかもしれないと思ったが、しばらくその様子を見ていた。
結果として、舅は自分が混乱していたことに気づき、少し反省したようで、私に感謝の言葉をかけてきた。最初は少し冷たく感じた彼の態度が、少し和らいだ気がした。その日から、義父との関係も少しずつ改善していった。
私にとっては、家族としての絆を取り戻す大事な一歩となった。