義母は、嫁いびりが“趣味”のような人だった。
こちらが丁寧に挨拶をしても、返ってくるのは鼻で笑うような相槌。手伝いに入れば「遅い」「気が利かない」とため息。夫はその横で「母さんは口が悪いだけ」とヘラヘラしている。私は何度も「家族になろう」と努力したが、義母にとって私は最初から“下に置く相手”でしかなかった。
その日も、義実家の食卓には緊張が漂っていた。
法事の集まりで親戚が来るというので、朝から台所は戦場だった。義母が献立を決め、私は指示どおりに切り物をし、煮物の火加減を見て、盛り付けまで整えた。味見もして問題ない。あとは親戚が来るのを待つだけ――のはずだった。
ところが、義母は皿を一口も口に運ばず、突然立ち上がった。
そして、私が盛り付けた大皿をつかむと、迷いなく床へ叩きつけたのだ。
バシャッ――。
煮汁が畳に飛び散り、肉と野菜が散らばる。
誰かが息を呑み、親戚の視線が一斉にこちらへ向いた。
義母は口元を歪め、勝ち誇ったように言った。
「こんな飯、食べられるかw」
“w”が刺さる。
私の胸が熱くなり、頭が真っ白になる。ここで泣けば「ほら、被害者ぶる」と笑われる。怒鳴れば「嫁のくせに」と叩かれる。
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