1971年。街にはツイッギーのミニスカートが溢れ、銀座にはまだ学生帽の男子たちが行き交っていた。
その年、テレビの前にいた日本中の若者が、ある3人の少女に心を奪われる。
小柳ルミ子、南沙織、天地真理——。彼女たちは“御三人娘”と呼ばれ、まるで新しい時代の風そのもののように現れた。
当時のテレビは、家族みんなで観るものだった。
バラエティも歌番組も、チャンネル権はお父さん。そんな中で、画面いっぱいに映し出されたのは、眩しい笑顔と大胆なミニスカート。
小柳ルミ子の凛とした美しさ。南沙織の清楚で透明感ある声。天地真理のふんわりした笑顔と天真爛漫さ。
3人が並ぶだけで、画面から光がこぼれ出るようだった。
当時、高校生だった投稿主はこう振り返る。
「家族でテレビを観ていたあの夜、“南沙織のミニスカート姿”に息をのんだ。親の目が気になって、まともに画面を見られなかった。」
それほどまでに、彼女たちは時代の“空気”を変えた。
南沙織の『17才』は、まさに青春そのもの。
「誰も知らない涙の理由を、私は知っている」——そんな少女の心を代弁するような歌詞。純粋で、少し背伸びして、でもどこか切ない。
小柳ルミ子の『わたしの城下町』が流れると、街の喧騒が一瞬静まり返るようだった。天地真理の『水色の恋』は、テレビ越しに“春の風”が吹くような優しさを持っていた。
彼女たちは単なるアイドルではなかった。昭和の終わりを告げ、平成の光が遠くに見え始める前の——“時代の象徴”だった。
あれから半世紀。
SNSを開けば、無数のアイドルや歌手が毎日のようにデビューする。
でも、あの時代のテレビの前に流れていた“静かな緊張感”や“家族の距離感”を覚えている人は、もう多くない。
南沙織が笑い、小柳ルミ子が歌い、天地真理が涙をこらえたその瞬間、きっと誰もが、自分の青春を見ていたのだろう。
「青春って、あの光の中にしかなかったのかもしれない。」
——あなたにとって、あの時代の「心に残る歌姫」は誰でしたか?コメントで教えてください。きっと、あの時の“音”を覚えている人が、あなたの隣にもいます。