「蛙の子は蛙」という言葉がありますが、エンターテインメントの世界において、その血脈はどのように受け継がれ、あるいは進化しているのでしょうか。華やかなステージで光を浴びる二世タレントたち。彼らの背後には、かつて同じように、あるいは全く異なる過酷な時代を駆け抜けた親たちの情熱と苦闘がありました。
シリーズ第12弾となる今回は、日本を代表する表現者たちのルーツを紐解きます。彼らの親が「若い頃」に何を思い、どのような景色を見ていたのか。現在の彼らの姿と比較しながら、その魂の軌跡を辿ってみましょう。
俳優として、渋みと色気を兼ね備えた存在感を放つ高橋克典。彼の芯の通った生き方の源流は、父・高橋勝史の波乱に満ちた半生にあります。
秋田県に生まれた勝史の青春は、太平洋戦争という時代の濁流に飲み込まれました。海軍飛行練習生を志願し、特攻隊要員として予科練で航空機の操縦訓練に励む日々。わずか16歳にして、彼は「死」を前提とした出撃を待つ身となります。
あと数人で自分の番が来るというその時、空襲によって足止めを食らい、奇跡的に戦地へ赴くことなく終戦を迎えました。
生き残ってしまったという虚脱感。勝史は酒に溺れ、荒れた生活を過ごしました。しかし、人生の転機は唐突に訪れます。偶然足を踏み入れた聖パウロ教会で合唱に誘われ、音楽の美しさが彼の乾いた心を潤したのです。国立音楽大学で学び、横浜の高校教諭として音楽指導に情熱を注ぐ傍ら、35歳で横浜YMCA男声合唱団の指揮者に就任。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=QEuwNgpU7MQ,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]