バックミラー越しに白い光を浴びせられ、ミラーを下げ、片手で目をかばいながら走っていた。
横断歩道で減速した瞬間、後ろから「ゴン」と追突された。
車を降りてきた男は、周囲に聞こえる声で言った。
「女が運転するからだろ。」
それを、もう一度、わざと強く繰り返した。
ハンドルを握る手が震えた。
後部座席では子どもが泣いている。
私は、録画もないまま、警察に説明しなければならなかった。
夜の住宅街だった。
3分間、後ろの車は遠光灯を消さなかった。
信号もない細い道。
逃げ場はない。
ミラーを少し下げても、白い光は隙間から入り込む。
前方の輪郭がぼやける。
「まぶしい…」
後部座席から、子どもの小さな声。
胸がざわついた。
前に横断歩道。
人影が動いた。
私はゆっくりブレーキを踏んだ。
その瞬間、衝撃が来た。
「ゴンッ」
車体が揺れ、バンパーがずれる鈍い感触。
子どもが泣き出した。
ドアを開ける音。
男が大股で近づいてくる。
「どういう運転してんの?」
「急ブレーキ踏むなよ!」
私は窓を少しだけ下げた。
「横断歩道です。人がいました。」
男は鼻で笑った。
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