私は玄関に見える男女の靴を見て、思わず眉をひそめた。「泥棒じゃないのかしら…」と心の中でつぶやく。しかし、家の中に一歩足を踏み入れると、奇妙な気配が漂っていた。私たちが家を空けている間に誰かが侵入したのだろうか？

夫と一緒に家に帰ると、電気がついていることに気づく。私たちが家を出るときにしっかり消したはずの電気が、どうして点いているのか。

「誰かいる…？」私の心臓が高鳴るのが分かる。夫もすぐにその異常に気づいたようで、青い顔で私を見つめていた。まさか、誰かが家の中に…？

冷静になろうと心を落ち着けながら、私はそっとスマートフォンを取り出し、録画を始めた。夫と私は、無言でお互いに目を合わせ、玄関をゆっくりと開けた。恐る恐る足を踏み入れると、リビングに散らばった惣菜の箱や袋が目に入った。

風呂場から漏れ出す、異常に楽しそうな男女の声。まさか…と思った瞬間、私は夫を見上げた。夫はすでに顔が青ざめており、信じられないという表情を浮かべていた。「嘘だろ…」

私たちの家が、まさか誰かの不倫の現場として使われていたなんて…その信じられない光景に、私は少しの間立ち尽くしてしまった。

記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください