昭和の象徴とも言える「ダッコちゃん」、皆さんは覚えていますか?この愛らしいビニール人形は、1960年(昭和35年)に登場し、日本中で一大ブームを巻き起こしました。当時の小さな子供から若い女性まで、多くの人々がこの黒くて可愛らしい人形に夢中になりました。
「ダッコちゃん」は、空気で膨らませるソフトビニール製の人形で、両手足が輪のような形をしており、腕や柱にしがみつくことができるデザインが特徴でした。
価格は当時180円。これは現代に換算すれば、安くはない値段でしたが、それにも関わらず、街中にはダッコちゃんを腕にぶら下げて歩く若い女性たちの姿が溢れ、社会現象となりました。この流行の背景には、当時の高度経済成長期の日本があり、戦後の貧しさから抜け出し、徐々に豊かになっていく時代の象徴でもありました。
しかし、このダッコちゃん、ただの流行玩具ではありませんでした。実は、ダッコちゃんにはもう一つの顔があります。それは、「異文化」や「黒人」をテーマにした人形として、日本人の多くが無意識のうちに持っていた異文化への憧れや、異なるものに対する興味を象徴していたのです。当時はまだ国際的な交流が少なく、テレビや映画を通じて知ることができる外国文化は、特に若者にとって魅力的なものでした。
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