あなたの手、最近なんだかおかしくないだろうか――ふと指先がじんじんする、コップをうまく持てない、字がぶれる。そんな小さな違和感、つい「疲れかな」「年のせいかな」と思ってしまいがちだ。しかし実は、それは脳からのSOSかもしれない。脳梗塞の前兆は、手に現れることが多いのだ。
脳と手は一見、離れているように見える。だが、私たちの手の動きや感覚はすべて脳が指令を出している。
スマホを操作する指先の微妙な動きも、脳内の運動野が精密な指示を送ることで可能になる。脳からの指令は神経を通って手へ届き、逆に手からの感覚も神経を通じて脳に戻る。だからこそ、脳に血流障害が起こると、手に異変が最初に現れるのだ。
最初に現れやすいサインは、片手だけのしびれである。右手だけ、あるいは左手だけがピリピリしたり、感覚が鈍くなる場合は要注意だ。これは脳の片側で血流障害が起きている可能性を示すサインで、高血圧や糖尿病のある人は特に警戒が必要だ。
次に、物をよく落とすようになること。コップやお箸、スマホが手からすべり落ちる。片手だけに偏って頻度が増している場合、脳の細かい運動を司る神経が影響を受け始めていることが考えられる。
利き手での異変は、日常生活で最も気づきやすい警告信号だ。
さらに、文字がうまく書けなくなることも初期症状だ。手元がふらつき、線が曲がる、字が震える。字を書く動作はペンの握力、手首の動き、空間認識など高度な脳機能の連携で成り立っているため、脳の一部に血流障害があるとすぐに現れる。名前や文章を思い出せない場合も同様に、脳機能の低下を示すことがある。
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