愛媛県立とべ動物園で、天皇皇后両陛下が“奇跡のシロクマ”と呼ばれるホッキョクグマのピースと対面された瞬間、現場には思わず息をのむような静かな感動が広がった。
その理由は、ただ珍しい動物をご覧になったからではない。雅子様が示されたのは、一頭の動物の奥にある命の物語を深く見つめる、驚くほど真摯なお姿だった。
二〇二六年五月十七日、両陛下は愛媛県をご訪問され、とべ動物園のホッキョクグマ展示エリアへ向かわれた。そこにいたのが、国内初の人工哺育で育てられたピースである。誕生直後に母親から育児放棄を受けながらも、専任飼育員・高市康弘さんの献身によって命をつないだピースは、二十六歳を迎えた今も、多くの人に愛され続けている。
アクリルガラスの前に立たれた雅子様は、リンゴをおいしそうに食べるピースを見つめ、柔らかな笑みを浮かべられた。そして「リンゴが大好きなのですね」と、温かく声をかけられたという。その一言だけでも場の空気は和らいだが、次の瞬間、飼育の専門家である高市さんが驚くような質問が続いた。
雅子様はピースの耳に目を留め、「耳が小さいですね」と尋ねられた。高市さんが、寒冷地で暮らす動物は体温を逃がさないため突起物が小さくなると説明すると、雅子様は深くうなずかれたという。可愛い、珍しい、という表面的な関心ではない。生き物が過酷な環境にどう適応し、どう命を守っているのか。その本質へ自然に目を向けられていたのである。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=WgpMaUZtIcg,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]