沈黙が長かった分だけ、続報は重い。名誉毀損を理由に、損害賠償を求める訴訟——テレビ7本のレギュラー降板やCM中止に伴う“営業損害”まで視野に入れば、額は慰謝料の水準を超え、過去例を塗り替える可能性すらあるという。
もし公判となれば、傍聴席は抽選。真実性・真実相当性の攻防の下、当事者、関係芸人、被害を訴える女性——多くの証人が法廷に立つかもしれない。
同時に忘れてはならないのは、告発者や関係者に降りかかる“二次被害”だ。ネットの私刑は、実名特定や誹謗中傷へ雪崩のように流れ込む。軽々に誰かを晒してはならない——その自戒は、熱狂する世論の耳から最初にこぼれ落ちる。
かつて“滑らない話”の舞台で、博多大吉が語ったエピソードがある。
福岡収録の夜、先輩一行のために女性を集める役回りを背負い、土壇場で50人を確保。会計は33万6千円。伝票を見た瞬間、松本の笑顔がふっと消え、「今田、呼んできて」と青ざめた——とオチをつけて客席は大爆笑。だが今、同じ話を聞くと笑えない人もいる。空気が変われば、意味も変わる。過去の“芸の文脈”は、現在の“社会の文脈”にさらされ、別の輪郭を帯びる。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=jVqDJnKx9dU,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]