初期の2型糖尿病では、症状が出てこないことが多いので注意が必要
2型糖尿病の人では、何年にもわたり症状が現れないか、あってもごく軽い症状になります。しかし、血糖値が160~180mg/dLを超えると尿中に糖が出てきて、血糖値が上がるにしたがって腎臓が大量の糖を薄めるために余分な水分を排出して、尿を過剰に作るようになるので、大量の尿が頻繁に出るようになります。
そして、尿が大量に出ると、とてものどが渇くようになります。また、カロリーの多くが尿で失われるので、体重が落ち、強い空腹感を感じます。排尿の増加とのどの渇きははじめのうちは軽度ですが、数週間あるいは数ヵ月を過ぎると徐々に悪化します。そして、疲労感、眼のかすみ、眠気、吐き気、運動持久力の低下といった症状が出ることがあります。
参考:日本糖尿病学会 編・著: 患者さんとその家族のための糖尿病治療の手びき改訂第58版, p.
2-6, 南江堂 2020参考:医療情報科学研究所 編. 病気がみえる vol.3 糖尿病・代謝・内分泌 第5版. メディックメディア, 2019: 23.
血糖値が高いまま長い間放置すると合併症が起こる可能性が高まる
血糖値がとても高い状態が長期間にわたって続くと、多くの場合、糖尿病の合併症が起こります。合併症は糖尿病になって数ヵ月のうちに始まるものもありますが、その多くは数年が経過してから症状が現れます。
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