春の新学期が始まって間もない頃、大学のキャンパスは活気に満ちていた。新入生も在学生も、それぞれ新しい環境に期待を膨らませながら毎日を過ごしている。
その中でも、ひときわ目立つ存在がいた。
誰もが振り返るほど整った顔立ちに、高身長で爽やかな笑顔。勉強もスポーツも優秀で、人当たりも良い。そんな彼・悠真は、男女問わず人気者だった。
当然、彼の周囲にはいつも華やかな女子たちが集まっていた。
一方、図書館の片隅で静かに本を読んでいるような、目立たない女子学生がいた。
名前は美咲。
黒髪を後ろで一つにまとめ、派手な服装とは無縁。必要以上に人前へ出ることもなく、授業が終わればそのまま帰宅するような、ごく普通の学生だった。
教室でも彼女の存在を気に留める人は少なく、話しかける相手も限られていた。
ある日の昼休み。
中庭で友人たちとバスケットボールをしていた悠真が、着地した拍子に転倒してしまう。
「いてっ……」
手のひらを地面で擦りむき、少し血がにじんでいた。
周囲の女子たちは一斉に駆け寄る。
「大丈夫!?」
「保健室行こうよ!」
「痛そう……!」
みんな心配そうに声を掛けるものの、誰も実際に応急処置をしようとはしなかった。
その様子を少し離れた場所から見ていた美咲は、バッグの中をごそごそと探り、小さな絆創膏を取り出した。
少しためらいながら悠真の前まで歩き、
「……はい。よかったら使ってください。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=z3aKC0nbJy0,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]