俺は数年前から、義兄が経営する小さな会社で働いていた。
きっかけは、結婚したばかりの頃だった。義兄から「人手が足りないから手伝ってくれないか」と声をかけられ、家族同然の付き合いだったこともあり、深く考えずに入社を決めた。
最初の頃は、身内の会社という安心感もあった。仕事を覚えるために毎日遅くまで残り、休日にも連絡があれば対応した。
会社を少しでも良くしたいと思い、自分なりに努力してきたつもりだった。
しかし、数年が経っても状況はほとんど変わらなかった。
給料は入社当時からほぼ変わらず、手取りは15万円。物価が上がり、生活費が増えていく中でも昇給の話は一度も出なかった。
「今年こそは評価してもらえるかもしれない」
そう期待して毎年頑張っていたが、結局何も変わらない。
一方で、会社の業績が悪いわけではなかった。新しい取引先も増え、忙しさは以前より増していた。それなのに、自分の給料だけは取り残されたままだった。
ある日、仕事で知り合った別会社の担当者から思いがけない話をされた。
「あなたの仕事ぶりは以前から聞いています。
もしよければ、うちで働きませんか?」
突然の誘いに驚いた俺が詳しく話を聞くと、提示された条件は今の職場とは大きく違っていた。
「月25万円からスタートで考えています。経験もありますし、もっと評価できると思っています」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥に溜まっていたものが一気にあふれた。
今まで自分は、家族だからという理由で我慢してきたのではないか。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=S1Y5zW9c38M,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]