― その怨念は今なお生き続けている ―

　この国には、人知を超えた“祟り”という言葉がある。時にそれは、戦に敗れた者の恨みだったり、無実の罪に斃れた者の慟哭だったりする。

　この記事では、時代を越え、今なお語り継がれる“最恐最悪の大怨霊”たちを紹介する。

一、菅原道真 ― 雷神と化した学者の怨念

　学問の神様として知られる菅原道真。しかし、彼の死後に起きた一連の出来事は、単なる「神話」では片づけられない。

　無実の罪で太宰府へ左遷され、劣悪な生活の果てに病死。その後、彼を陥れた藤原時平は若くして急死し、関係者も相次いで不審死。ついには清涼殿に落雷が直撃し、皇族を含む死者を出した。

　その落雷以降、人々はこう囁くようになった。「道真は雷神となり復讐を始めた」と。そして、彼の魂を鎮めるために建立されたのが、あの「北野天満宮」である。

二、平将門 ― 首塚が今なお封印する東国の魔神

　関東独立を目指し、朝廷に反旗を翻した平将門。敗れた将門の首は京都で晒されたが、首は腐らず、夜な夜な叫び声をあげたという。

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