平安時代、華麗な宮廷生活を支えたのは女房たちでした。彼女たちは、日々の生活だけでなく、貴族たちの交流や文化の発展に大きな役割を果たしていました。今回は、藤原彰子に仕えた女房たちについて詳しく見ていきます。

 宮の宣旨（みやのせんじ）

宮の宣旨の本名は源忠子（みなもとのただこ）とされ、藤原彰子の筆頭女房として知られています。

紫式部日記では、宮の宣旨がほとんど登場しないことから、紫式部との交流は少なかったとされていますが、その気品ある佇まいは「こちらが恥じるほど」と形容されています。特に、宮の宣旨は和歌にも精通しており、和泉式部に代わって彰子に和歌を詠んだエピソードも残っています。

大納言の君（だいなごんのきみ）

大納言の君は源連子（みなもとのつらこ）という名前で、藤原道長の愛人の一人でした。彼女は宮廷で二番目に高い地位を持つ女房であり、貴族たちからの信頼も厚かったとされています。源連子の家柄も名門で、彼女の父親は大納言を務めていたため、自然と「大納言の君」と呼ばれるようになりました。

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