古代日本の宮中で「日本紀の御局」と呼ばれた紫式部と光る君への物語をお届けします。
光二年(1005年)の十二月二十九日、紫式部は初めて宮中に足を踏み入れました。まだ「紫式部」としての名は正式には使われておらず、彼女は単に「式部」として知られていたのです。この日、彼女が目にしたもの、耳にしたものは全てが新鮮で、今までの生活とはかけ離れているものでした。
宮中の雰囲気に圧倒され、初めて中宮定子に仕える際には緊張のあまり顔を上げることもできませんでした。紫式部自身も、自分がここにいることが本当に現実なのか、それとも夢の中なのかと感じていたようです。その違和感は彼女の心に深く根付き、宮中での日々をますます辛くさせました。
宮中の生活に慣れない紫式部は、一日の終わりには心が乱れると「紫式部集」
身分の低い紫式部が、名士たちに囲まれた華やかな宮中での生活に戸惑いを覚え、立ち振る舞いや受け答えにも慣れませんでした。その悩みと戸惑いは非常に強く、ついには数日間宮中に出仕しただけで、自宅に戻ってしまったのです。
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引用元:https://www.youtube.com/watch?v=RxiEkdRF96c,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]