久米愛(くめあい)は、20世紀前半の日本における婦人運動の象徴的な存在であり、法律家としてのキャリアを通じて女性の地位向上に大きく貢献した人物です。彼女は、男性中心の社会にあって女性が権利を持つことが困難だった時代に、自らの意志と行動で道を切り開き、婦人運動のリーダーとして名を残しました。
1911年、大阪の裕福な家庭に生まれた久米愛は、幼少期から家庭に入ることへの疑問を持ち、社会で活躍することを夢見ていました。父親は電力会社の社長を務める人物であり、家庭は裕福でしたが、彼女は社会での男性優位に対する怒りを感じて育ちます。特に、9歳年上の兄がハーバード大学へ留学した経験に影響され、欧米の自由主義的な思想にも影響を受けたことが、彼女の人生に大きな方向性を与えました。
愛は「結婚しなくても、自分を捧げられる仕事が欲しい」
1933年、愛は明治大学専門部女子部に入学し、法律の道を歩み始めました。
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