春から初夏にかけて咲く華やかな花、「シャクヤク(芍薬)」と「ボタン(牡丹)」。
日本では昔から「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花」という美人をたとえる言葉にも登場するほど、親しまれてきた存在です。
でも……実際この2つの花、見分けられますか?
「正直どっちがどっちかわからない」「なんとなく豪華な花ってイメージしかない」──そんな人、多いはず。
今回は、思わず「へぇ〜!」と声が出る、“意外と知らない”シャクヤクとボタンの違いをご紹介します。
画像では、シャクヤクとボタンの違いが一目でわかるよう、花・茎・葉
に分けてイラスト解説されています。
まず花だけを見ると、確かにどちらもボリューム満点で華やか。色も形も豊富なので、「花だけでは見分けにくい」と書かれているのも納得です。
でも、ポイントはその“足元”。茎や葉に注目すると、大きな違いが現れます。
ここで驚きの事実がひとつ。
ボタンは「木」、シャクヤクは「草」だというのです!
イラストでは、ボタンは木の枝のようにしっかりとした幹が描かれており、「樹木っぽい」とも書かれています。さらに香りも強め。
一方のシャクヤクは細めの茎で、一般的な草花のような印象。やや控えめな香りで、花が茎の先に“立って”咲く姿が特徴的です。
葉の違いも見逃せません。ボタンは“つやなし”で切れ込みがあり、シャクヤクは“つやつや”と光沢がありシュッと細め。観察してみると案外見分けやすい!
そして面白いのが、「立てばシャクヤク、座ればボタン」という美人のたとえも、“立って咲くシャクヤク”と“横に広がるボタン”の姿から来ているという説。
つまり、見た目の印象だけでなく、実際の咲き方まで反映されているんですね。