春から初夏にかけて、道ばたや空き地、公園のすみっこでよく見かける白くて可憐な花――ヒメジョオン?それともハルジオン?どっちがどっちか分からないまま「まあ似てるし」で済ませていたあなた、実はそれ、ちょっともったいないかも。
この二つの花、名前も見た目もそっくりだけど、
意外としっかり違いがあるんです。しかもその違いが、**“草花に対する文化的認識”**にまで関わってくるとか…。
今回はその微妙で奥深い違い、図解とともにゆるっと解説します。
今回の図では、花・つぼみ・茎・葉に至るまで、ヒメジョオンとハルジオンの違いがビジュアルで比較されています。
まずは花びらから。ヒメジョオンは細くて数が多くてシュッとしてる
。一方ハルジオンは幅広めで本数はやや控えめ、白からピンクがかってることも。
そしてつぼみを見ると一目瞭然。ハルジオンはうなだれてるように下向きなのに対し、ヒメジョオンは上向きで元気そう。これは意外と知られてない決定的ポイント。
茎の断面もおもしろい。ハルジオンは空洞で、ヒメジョオンは詰まってる。まさかの内部構造まで違うとは…!
さらに見逃せないのが葉っぱの付き方。ハルジオンの葉は茎を抱いて生えるのに対し、ヒメジョオンは茎を抱かない。こういう「抱く・抱かない問題」、植物界でも発生していたとは。
ここで気になるのがネーミング。「ヒメジョオン」って、“姫”って付いてるから可憐で弱々しそうですよね。でも実はこの子、繁殖力も強くて雑草扱いされることも多い、まさに“見た目にだまされる”系女子草。
逆に「ハルジオン」は春の可憐な風物詩として俳句にも詠まれる存在。実際には両者とも北アメリカ原産の帰化植物なのに、名前の響きが文化的イメージを大きく左右してるのが面白いところ。
「姫」という響きにだまされて「かわいい雑草」と思いきや、実際はヒメジョオンのほうが成長期も長く、11月に咲くことすらあるとか…まさかのタフネス。