平成唯一の三冠王――その名は松中信彦。
日本球界に燦然と輝く大打者でありながら、引退後、彼は“長期間の空白”を過ごした。
2024年10月、突如として中日ドラゴンズの打撃コーチに就任したというニュースは、プロ野球界に大きな衝撃を与えた。

「なぜ、今になって松中なのか」
ファンだけではなく、球界関係者ですら眉をひそめた理由は明白だった。
――松中は長い間、“球界から追放されていた”と囁かれていたからである。

■平成唯一の三冠王、その栄光と影
1996年ドラフト2位でダイエーに入団した松中信彦は、木製バットへの適応に苦しみながらも1999年に頭角を現し、2004年には打率.

358、44本塁打、120打点で三冠王を達成。
平成でただ一人の偉業であり、今もその記録は語り継がれる。
WBC、アトランタ五輪など国際舞台でも活躍し、通算352本塁打。
成績を見る限り、引退後すぐに複数球団からコーチの声がかかっても不思議ではなかった。

記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください