江戸時代の遊郭、特に吉原遊郭は豪華絢爛な世界として知られています。そこに身を置く「花魁(おいらん)」は、遊女の中でも最高位の存在であり、彼女たちの美しさや教養は伝説となることもありました。しかし、華やかさの裏には過酷な現実もあり、すべての花魁が幸せな結末を迎えたわけではありません。今回は、そんな伝説的な花魁5人と、悲劇的な最期を遂げた遊女「若紫」
遊女の中で唯一、大名の側室となった伝説の花魁が「六代目高尾太夫」です。彼女に心奪われたのは、姫路藩第3代藩主・榊原政峯。正室を亡くして気落ちしていた政峯が吉原で立ち寄った際、高尾太夫に一目惚れしました。彼は彼女を見受けするために大金をつぎ込み、最終的には側室として迎えました。
しかし、当時の将軍・徳川吉宗による享保の改革により、政峯は罰せられ、領地替えの憂き目にあいました。
「紺屋高尾」という古典落語のヒロインとして知られるのが、五代目高尾太夫です。
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