「先生、これって本当にyを求めなくても答えが出るんですか?」
中学2年生の娘が、数学のプリントを持って帰ってきた。
そこに書かれていた問題は、たった2行だった。
3y-y=12
3y=?
娘は何度も式を見直していた。
「まずyを求めればいいんじゃないの?」
私がそう言うと、娘は首を横に振った。
「先生が、yの値を求めずに解きなさいって言ったの!」
翌日、学校ではこの問題をめぐって、ちょっとした騒ぎになっていたらしい。
クラスの大半が、まずyを求めてから答えを出していたのだ。
ある男子生徒は黒板に書いた。
「3y-y=12だから、2y=12。つまりy=6。だから3y=18!」
答えは合っている。
ところが先生は、赤ペンで大きく丸をつけたあと、こう言った。
「答えは正解。でも、今日の条件はyの値を求めないことだよ」
教室がざわついた。
「えっ、yを求めないと3yも分からないじゃん!」
「だって、yが分からないのに3yが分かるわけないでしょ!」
先生は笑いながら、黒板にもう一度式を書いた。
3y-y=12
「みんな、左側をよく見てごらん。3yからyを引いたら、何が残る?」
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