「ママ、ぼく、ちゃんと答えたのに……これって間違いなの?」
小学生の子どもが持ち帰ってきた算数のプリントを見て、私は思わず手を止めた。
問題は2つ。
1つ目は、りんごが入ったかごが3つあり、1つのかごに4個ずつ入っているとき、全部で何個あるかを求める問題。
子どもは「3×4=12」と書き、答えにも「12こ」と書いていた。
2つ目は、5人の子どもにシールを2枚ずつ配る問題。
こちらも「5×2=10」、答えは「10まい」。
どちらも計算は合っている。
答えも正解だ。
ところが、式のところには赤い三角のような印がついていた。
答えのところには赤い丸がついている。
「えっ、どういうこと?」
私は何度もプリントを見直した。
答えが間違っているなら、訂正されるのも分かる。
でも、式も答えも合っているのに、なぜ三角のような印なのだろう。
子どもは少し不安そうな顔をしていた。
「ぼく、先生に何か悪いことしたのかな……」
その言葉を聞いて、私は胸が痛くなった。
たかが採点の印かもしれない。
けれど、子どもにとっては、先生からもらう丸や三角の1つ1つが大きな意味を持つこともある。
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