「お湯を沸かしたはずなのに…なんでこうなるの!?」
休日の午後、私は自宅のキッチンで頭を抱えて叫んでいた。 目の前にあるのは、お気に入りで愛用していたティファールのケトル(あるいは取っ手の取れるお鍋)。 しかし、その底面には、ガスコンロの「五徳(ごとく)」がまるで最初から部品の一部だったかのように、ガッチリと完璧に噛み合って一体化していたのだ。
事の発端は30分前。 「ちょっと白湯でも飲もう」と軽い気持ちで、キッチンのガスコンロにティファールを乗せて火をつけた。 そしてお湯が沸くのを待つ間に、スマホに夢中になっていた私。 しばらくして「そろそろ沸騰したかな」とコンロの方を見ると、何やら異様な焦げ臭いにおいが漂っている。
「え…?」
慌てて火を止め、お湯を注ごうとケトルを持ち上げようとしたその瞬間、コンロ全体がケトルと一緒に浮き上がってきた。
「うそ、重っ…!」
恐る恐る確認すると、強火の熱で底面の金属が膨張したのか、ガスコンロの頑丈な五徳がティファールの底に完璧に挟まり込み、何度引っ張っても、マイナスドライバーでこじ開けようとしても、びくともしない。
「お気に入りのティファールが…これじゃもう使えないどころか、コンロすら使えないじゃん!」
絶望的な光景を目の前にして、冷や汗が一気に吹き出した。
買い換えるとなると数千円の痛い出費。何より、自分のうっかりミスが引き起こしたこのシュールすぎる状況に、涙が出そうになった。
「こうなったら意地でも自力で外してやる…!」
私の負けず嫌いなスイッチがカチッと音を立てて入った。
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