「退学承認書が届いた。お前、おめでとう。こっちは入学金に授業料、野球道具に合宿代まで払ってきたんだぞ。もういい。勝手に生きてくれ!」
俺は怒りに任せて、息子にメッセージを送った。
大学から届いた1枚の書類。 そこには、2026年9月20日付で退学を認めると書かれていた。
息子は高校時代、野球一筋だった。 朝は5時に起きて素振りをし、学校が終われば夜まで練習。
泥だらけのユニフォームを洗うのは、いつも俺の仕事だった。
「絶対に大学でも野球を続けたい!」
そう言う息子を応援したくて、俺は入学金も授業料も払った。 新しいバットやグローブだって買った。 遠征費も合宿代も、できる限り工面した。
正直、楽ではなかった。
それでも、いつか息子がマウンドに立つ姿を夢見ていた。
ところが、大学に入って半年も経たないうちに、突然の退学。
相談もなく、理由も説明せず、書類だけが届いた。
「ふざけるな。今まで俺がいくら払ってきたと思ってるんだ!」
電話をかけても、息子は出なかった。
腹が立って仕方がなかった。 親の金で大学に通わせてもらっておいて、勝手に辞めるなんて許せない。
その夜、ようやく息子から返信が届いた。
「ごめん。今までありがとう」
たったそれだけだった。
俺はさらに腹が立った。
「ありがとうで済む話じゃないだろ。何のために大学に行ったんだ!」
しばらくして、息子から1通のメッセージが届いた。
「父さん、俺が野球を続けられなくなった理由、知ってる?」
俺は画面を見つめた。
息子は続けた。
大学に入ってから、練習中に肩を痛めたこと。
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