娘が学校から帰ってきたのは、午後4時過ぎだった。
いつもならランドセルを置くとすぐにおやつを探すのに、その日は妙に静かだった。
「どうしたの?」
私が尋ねると、娘はランドセルから1枚のプリントを取り出した。
「お母さん、これ見て」
それは算数のテストだった。
上のほうには「応用問題」と書かれている。
「何か分からなかったの?」
私が尋ねると、娘は首を振った。
「分からなかったんじゃない。合ってると思ったのにバツだった」
私はプリントを受け取った。
問題番号は1。
「お父さんは45歳です。娘は15歳です。2人の年齢を合わせると何歳ですか?」
娘は答えの欄に「60さい」と書いていた。
その横には、大きな赤いバツ。
さらに、赤いペンでこう書き添えられていた。
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