信号待ちで完全に停車していた、その数秒後だった。
後ろから「ドンッ」という鈍い音がして、体が前に押し出された。
何が起きたのか一瞬わからず、ハンドルを握ったまま固まった。
バックミラーを見ると、後ろの車がぴったりくっついていた。
ブレーキの音は聞こえなかった。
つまり、ほぼノーブレーキで追突されたのだと思った。
車を安全な場所に寄せ、外に出て後ろを確認した瞬間、胸がぎゅっとなった。
白いステップワゴンの後部が大きくへこみ、リアゲートのあたりが歪んでいた。
ナンバー付近も押され、いつもの見慣れた後ろ姿ではなくなっていた。
相手の人は慌てた様子で降りてきて、何度も頭を下げた。
「すみません、前をちゃんと見ていませんでした」
その言葉を聞いて、怒りより先に怖さが来た。
もし少し前に進んでいたら。
もし横断歩道に人がいたら。
もし子どもを乗せていたら。
考えるだけで手が冷たくなった。
幸い、私自身に大きな怪我はなかった。
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