「ちょっと乗ってみる?」
ご近所さんが新車を購入したと聞き、試しに車内を見せてもらった日のことでした。
私は車を見るのが好きなので、楽しみに助手席へ乗り込みました。
「最近の車ってどんどん進化してるんだね」
そんな軽い気持ちでした。
しかし、運転席周りを見た瞬間。
思わず声が出ました。
「え……これ、どうやって操作するの?」
目の前にあったのは、今まで見慣れていた大きなシフトレバーではありませんでした。
そこにあったのは、小さなボタン式の操作部分。
「P」
「R」
「N」
「D」
と書かれたスイッチが並んでいます。
昔の車なら、手でレバーを動かして、
PからRへ。
RからDへ。
という感覚でした。
でも、この車は指で押すだけ。
頭では分かっていても、長年染みついた運転の感覚が邪魔をします。
「急いでいる時、間違えて押したら怖くない?」
思わずそう言ってしまいました。
ご近所さんは笑いながら、
「最初は私も戸惑ったよ」
と言いました。
新車を買ったばかりの本人でも、慣れるまで少し時間がかかったそうです。
特に怖いと感じたのは、駐車するとき。
バックする時は「R」。
前へ進む時は「D」。
停車するときは「P」。
頭では理解していても、昔のように手を伸ばしてレバーを探してしまう。
人間の癖というものは、簡単には変わらないのだと感じました。
さらに驚いたのは、車の中の機能でした。
エアコンも細かく自動調整。
後部座席の操作もできる。
画面にはさまざまな情報が表示される。
まるで昔の車とは別の乗り物のようでした。
便利になった一方で、
「これ、もし高齢の家族が突然乗ったら戸惑うかもしれない」
とも思いました。
車は毎日使うものだからこそ、操作に慣れることが大切です。
見た目は同じ「車」でも、中身は大きく変わっています。
今回、ご近所さんの新車に乗せてもらって感じたこと。
それは、
「昔の常識が、今の車では通用しなくなっている」
ということでした。
便利な機能が増えるほど、安全に使うためには正しい知識も必要になります。
もし久しぶりに新しい車へ乗る機会があったら、
「昔と同じだろう」
と思わず、まず操作方法を確認すること。
それだけで、思わぬミスを防げるかもしれません。
最後に運転席をもう一度見た時、
私は小さなボタンの並びを見ながら思いました。
「これを初めて見た人は、絶対に一瞬迷うよね……」
時代の変化を感じた、新車体験でした。