レシートを見た瞬間、私は思わず固まった。
「私は、いったい何を買ったことになってるの?」
その日、私は仕事帰りに近所の店へ寄った。買ったのは、いつもの日用品と少しの食べ物だけ。特別なものを買った覚えはない。レジも混んでいたので、商品を袋に入れながら会計を済ませ、レシートも確認せずに財布へ入れた。
違和感に気づいたのは、家に帰ってからだった。
家計簿をつけようとしてレシートを広げた瞬間、見慣れない商品名が目に入った。金額も微妙に高い。ひとつひとつ袋の中身と照らし合わせても、どうしても合わない。
「これ、私が買ったものじゃないよね?」
最初は自分の勘違いかと思った。疲れていたし、もしかしたら棚から取った商品を覚えていないだけかもしれない。けれど、袋の中身を全部テーブルに並べても、その商品はどこにもなかった。
レシートには確かに記載がある。しかも1個ではない。数も金額も、私の買い物とは合っていなかった。
私はすぐに店へ電話をかけた。
「先ほど買い物をした者ですが、レシートの商品と実際に買ったものが合わないんです」
電話口の店員さんは、最初は少し戸惑った声だった。
「お客様の見間違いではありませんか?」
その一言に、少しだけ胸がざわついた。こちらが疑われているように感じたからだ。でも、感情的になっても仕方ない。私はレシートの時刻、レジ番号、合計金額を落ち着いて伝えた。
すると、電話の向こうの空気が少し変わった。
「少々お待ちください。防犯カメラとレジ履歴を確認します」
その言葉を聞いて、私はスマホでレシートの写真を撮り、買った商品の写真も並べて残した。
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