朝から体がだるく、喉も痛かった。
体温を測ると38.6度。
「まさか、コロナ?」
嫌な予感がして病院へ行くと、検査結果は陽性だった。
医師から現在の症状や持病、服用中の薬について確認され、治療について説明を受けた。
「新型コロナの抗ウイルス薬という選択肢があります」
「コロナの薬ってあるんですね」
「あります。ただ、全員に必要なわけではなく、重症化リスクなどを考えて判断します」
私は少し迷った。
「先生、私の場合は飲んだほうがいいんでしょうか?」
医師から処方の理由や注意点について説明を受け、私は薬を使うことにした。
その時点では、金額について深く考えていなかった。
薬局に到着し、処方箋を渡して待つこと20分。
名前を呼ばれ、薬剤師さんから薬の説明を受けた。
白い瓶には「ラゲブリオ錠400mg」と書かれている。
「こちらのお薬は、指示どおり5日間服用してください」
「分かりました」
そして、会計になった。
「お会計は26,580円になります」
「……はい?」
聞き間違いかと思った。
「すみません。いくらですか?」
「26,580円です」
私は固まった。
「2,658円じゃなくて?」
「はい。26,580円です」
財布には1万円札が2枚と、少しの小銭しか入っていなかった。
「ちょっと待ってください。保険って使われてますよね?」
「はい。3割負担での金額です」
慌ててスマホを取り出した。
幸い、カードで支払えるというので、何とか会計を済ませた。
渡された領収書を見て、さらに驚いた。
薬剤料は8,682点。
保険適用前の合計は88,610円。
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