「あのぉ、、おばあちゃん、、、本当に勘弁してよ…!」
休日のある日、私は自分の車に乗ったまま、隣の駐車スペースに車を停めようとする一人の高齢女性の動きをハラハラしながら見つめていた。 隣に停めようとしているのは、小柄なおばあちゃんが運転する軽自動車だった。 しかし、その駐車の仕方が尋常ではない。 ハンドルを切るタイミングが完全に狂っているのか、私の車の側面に「あと数センチ」というところで、いつガシャンと激突してもおかしくないほどの危うい角度で突っ込んできたのだ。
「ぶつかる! そこ危ないって! お願いだから止まって!」
私は車の中から、怒りと恐怖が入り混じった眼光で、まさにその一部始終を「ガン見」していた。 しかし、肝心のおばあちゃんは、驚くことに一度もこちらを向くことはなかった。サイドミラーやバックモニターを確認する様子すらない。 ガリガリ、キーーーッという嫌な音が聞こえてきそうなほどギリギリの距離を攻め立て、車は無理やり駐車スペースに収まった(いや、収まってすらいない)。
そして、ようやく車が停止した。
私は「さすがにこれだけスレスレだったら、謝りに来るか、青ざめて自分の車を確認するだろう」と思っていた。
しかし、車から降りてきたおばあちゃんは、信じられない行動に出た。
自分の車の向きが斜めになっているのを目にすると、まったく反省の色もなく、むしろ「あら、斜めだわね〜」と呑気にヘラヘラと笑いながら、そのままその場を立ち去ろうとしたのだ。
「ちょっと待ってよ……! 何笑ってんだよ!」
怒りが頂点に達した私は、すぐさま自分の車から飛び降り、おばあちゃんを呼び止めようとした。 しかし、おばあちゃんは私の殺気立った視線などどこ吹く風で、そのままスタスタと去っていってしまった。
残されたのは、わずか数センチという奇跡的な(あるいは恐怖の)隙間で辛うじて無事だった私の車の側面と、スレスレで斜めに傾いた相手の車だった。 もし私の車がもう少し前に停まっていたら、もし私の車にセンサーや傷がついていたら——。 そう考えると、怒りとモヤモヤが収まらなかった。
「こんな人が平然と公道を走り、駐車場でトラブルを巻き起こしているから、ニュースで毎日見るような高齢者のアクセル踏み間違いや大事故が絶えないんじゃないの……?」
「絶対に、こんな状態の人は一刻も早く免許を返納した方がいい」 私は怒りに震えながら、証拠としてその危険すぎる駐車の様子と、ギリギリに並ぶ2台の車をスマホのカメラでしっかりと撮影した。 いくら高齢で悪気がなかったとしても、他人の財産を危険に晒して笑って済ませる態度は許されるものではない。 私はこの写真と一部始終を管理会社や警察に突きつけ、厳重に注意してもらうことを心に誓い、大きく息を吐き出した。