「この問題、1分以内に解けなかったら天才じゃないってこと?」
会社の休憩室で、同僚がスマホの画面を見せてきた。
そこに書かれていたのは、いわゆる外資系企業の入社試験としてネットで話題になっている問題だった。
「トムとジムは2人で21ドル持っている」
「トムはジムより20ドル多く持っている」
「それぞれいくら持っているか。ただし、答えに端数を出してはいけない」
同僚は自信満々に笑った。
「こんなの簡単だろ。トムが20ドル、ジムが1ドルじゃないの?」
私は思わず首をかしげた。
「それだと、2人の合計は21ドルだけど、差は19ドルだよね?」
「えっ……あ、本当だ」
隣にいた同僚も問題を読み直した。
「じゃあ、トムが21ドルでジムが0ドル?」
「それなら合計は21ドルだけど、差は21ドルになるよ」
次々と答えを出すものの、誰も条件を満たせない。
すると、後ろで話を聞いていた先輩が笑いながら言った。
「お前ら、そんな問題も解けないのか? 俺なら30秒で答えられるぞ」
先輩はホワイトボードに大きく数字を書いた。
トム:20ドル
ジム:1ドル
「ほら、合計21ドル! これで正解だろ!」
私は静かに尋ねた。
「先輩、20ドルと1ドルの差は何ドルですか?」
「19ドル……あっ」
先輩の手が止まった。
周囲から小さな笑い声が漏れた。
「じゃあ、トムが22ドルでジムがマイナス1ドルなら?」
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