「お母さん、これって30円じゃないの?」
夕方、学校から帰ってきた小学2年生の息子が、しわくちゃになった算数のテストを差し出してきた。
私は夕食の支度をしながら答えた。
「何が?」
「これ。僕、間違いにされた」
息子が指さしたのは、6点分の応用問題だった。
問題には、こう書かれていた。
「10円玉が2まいあります。5円玉が2まいあります。ぜんぶでいくらですか?」
その下に息子が書いた答えは「30えん」。
そして、その横には大きな赤いバツがついていた。
私は思わず手を止めた。
「えっ、30円で合ってるんじゃない?」
息子はうつむいた。
「僕もそう思った」
答案をよく見ると、先生の赤字で「よく問題を読もう!」と書かれていた。
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