実家のポストから封筒を取り出した瞬間、指先が冷たくなった。
宛名の最後を跳ね上げる癖。間違いなく、夫の字だった。
子どもたちは、家の中で母と折り紙をしている。私は封を開けず、玄関の鍵を確かめた。
数日前、私につきまとっていた男が、夫の友人だとわかった。
帰宅時間を待ち伏せし、買い物先にも現れる男。怖くて夫に相談するたび、「気にしすぎだ」と笑われた。
ところが、その友人から届いたメッセージに、夫とのやり取りの画像が添付されていた。
「言われたとおりにしたのに、警察に相談するなんて聞いてない」
画面には、私の勤務時間と、見覚えのある夫の言葉が並んでいた。
「少し怖い思いをすれば、俺を頼るようになる」
私は返信せず、警察に相談した。
その後、夫とは連絡が取れなくなった。
子どもを連れて実家へ避難した矢先に、この封筒が届いたのだ。
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