夕方、子どもが算数の教科書を持ってリビングにやってきた。
「ねえ、ちょっと教えて」
「どうしたの?」
「この問題、全然分かんない」
私は家事の手を止め、教科書をのぞき込んだ。
そこには「次の図形の周りの長さを求めなさい」と書かれていた。
「周りの長さ? だったら、全部の辺を足せばいいんじゃない?」
私は軽い気持ちでそう答えた。
ところが、図形を見た瞬間、手が止まった。
「……あれ?」
なんとも変わった形をしていたのだ。
左側はまっすぐなのに、右側は途中で内側にへこんでいる。
そして、辺の長さがすべて書かれているわけではない。
分かっているのは、左側の21cm、右側のくぼみにある14cm、下側の13cmだけだった。
「ねえ、ほかの数字は?」
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