小学3年生の息子が、学校から算数のテストを持ち帰ってきた。
いつもなら玄関を開けるなり「ただいま!」と元気に駆け込んでくるのに、その日は妙に静かだった。
「どうしたの?元気ないね」
私が声をかけると、息子はランドセルから1枚のプリントを取り出した。
「お母さん、これ見て」
差し出されたのは、赤いペンで採点された算数のテストだった。
「何か難しい問題があった?」
「うん。僕、絶対合ってると思うんだけど……」
息子が指さしたのは、最初の問題だった。
『あきらくんは、100円玉を3枚持っています。そのうち1枚をお母さんにあげました。あきらくんは何円持っていますか?』
私は心の中で計算した。
100円玉が3枚だから300円。
そのうち1枚をあげたなら、残りは200円。
何も難しくない。
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