休日の午後、私は友人と近所の銭湯に行くことにした。
最近仕事が忙しく、ゆっくり湯船につかる時間もなかった。
「たまには広いお風呂でのんびりしたいね」
友人のその一言で、久しぶりに銭湯へ行こうという話になったのだ。
ネットで見つけたのは、昔ながらの雰囲気が残る小さな銭湯だった。
入口には紺色の「ゆ」と書かれた暖簾。
中をのぞくと、木製の下駄箱が並んでいる。
「いい感じじゃん」
友人も嬉しそうだった。
ところが、入口の壁にかかった料金表を見た瞬間、私は立ち止まった。
「……ちょっと待って」
「どうしたの?」
「これ、見て」
私が指さした先には、大きな赤い数字が書かれていた。
『入浴料 30,000円』
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