新しい家に引っ越して、最初に気になったことがありました。
それは、向かいの家の車でした。
我が家にはカーポートがあります。
車の出入りもできるように設計していました。
しかし、向かいの家には駐車場がありません。
そのため、いつも道路脇に車を停めていました。
最初の頃は、
「昔から住んでいる方だし、いろいろ事情があるんだろう」
と思っていました。
道路も完全に塞いでいるわけではありません。
通行もできます。
だから、私も何も言わず我慢していました。
でも、毎日のように続くと少しずつ負担になってきました。
特に困ったのは、車を入庫するときでした。
我が家の前の道路は、車2台がギリギリすれ違えるくらいの幅。
向かいに車が停まっていると、切り返すスペースが狭くなります。
何度もハンドルを切り直さないと入れません。
急いでいる朝。
雨の日。
荷物が多い日。
そのたびに、
「あと少し広ければ…」
と思っていました。
ある日、私は意を決めました。
でも、ケンカをするつもりはありませんでした。
近所だからこそ、できるだけ穏便に伝えようと思ったのです。
私は向かいの方に声をかけました。
「すみません、少しお願いがあるんですが…」
「向かいに車を停められると、車の出し入れが少ししにくくて」
「ぶつけてしまったらいけないので、少しだけ気をつけていただけませんか?」
私はできるだけ柔らかく伝えました。
すると返ってきた言葉に、耳を疑いました。
「あなたの運転が下手くそなんじゃないの?」
一瞬、何も言えませんでした。
お願いをしただけなのに、まさか運転技術の話になるとは思いませんでした。
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